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本年度事業計画

 我が国は、想定を上回る少子化が進み人口減少社会を迎えている。昨年暮れに国立社会保障・人口問題研究所が公表した2050年の岩手県の人口は78万3千人あまりと2020年比で35%減の見通しという極めて厳しい推計だ。これは経済規模の縮小はもちろんのことインフラの維持管理が困難になり、行政機能の低下にもつながる。
 10年前に日本創生会議が2040年までに地方自治体の半数が「消滅」の可能性があるとの予測を発表したが、その対策も効果が出ておらず、コロナ禍を経てさらに東京一極集中が加速している状況にある。
 日本の将来が危ぶまれる事態として国は、少子化・人口減少対策とともに「地方創生」を政策の重要な柱として取り組んでいるが、地方からの人口流出は食い止められていない。
 また、地球温暖化を防ぐためのカーボンニュートラル、イノベーションや働き方改革につながるDX(デジタルトランスフォーメーション)、AIなど取り組まなければならない課題も多い。
 そうした中で岩手経済同友会は、国や地方行政に頼るのではなく、自らが地方の将来像を描き、新たな時代を切り拓いていかなければならない。地方創生を単なるスローガンで終わらせてはならないとの認識に立って、本年度の事業活動の柱として改めて「岩手経済戦略会議」の開催を企画することとした。新たな発想と行動力により、また、地方がより先進的であるべきという考えのもと、地域産業や地域づくりにおける今後の展開方向を考え、実践していきたい。
 各委員会活動においては、「まち・ひと・しごと」を基本戦略として、「地域開発委員会」(まち)、「人づくり委員会」(ひと)、「産業振興委員会」(しごと)に「総務企画委員会」及び「企業経営委員会」を加えた5つの委員会が、次代を担う人々のために誇れる企業活動、地域づくりへの貢献を目指して活発な活動を展開していくものとする。

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