設立趣意書
社団法人 岩手経済同友会設立趣意書
(昭和43年8月8日)
広大な面積と、美わしい環境と、多くの資源を持ち、将来を期待される我が岩手県において、近来開発建設の事業が多角的に行なわれ、産業開発、社会開発に必要な先行公共投資は著しく伸長して、産業発展にも見るべきものがありますが、期待される効率的開発の実をあげるためには、環境基盤整備の公共事業と、これが成果を活用する民間事業が、十分に呼応して行なわれることが要請されているところであります。そのためには民間側の自主的開発意欲の強化とともに、地元経済力の協力、結集が用意可能となるような人的環境づくり、または態勢づくりの努力が必要であると考えられるのであります。
他面、戦後日本の産業、経済は目ざましい発展を遂げておりますけれども、資本の自由化をはじめとする内外の諸情勢には極めてきびしいものがあり、安定発展への途をたどるためには、これを克服して進み得る人的、物的の力の充実が強く要請されておるのであります。
県内産業経済界にあっては、関係各組織機関において、それぞれ真剣な努力が払われているのでありますが、本社団においては、既存の各組織機関との連繋をとりつつ、主として前期前段の要請に速応貢献することを目的として所要の事業を行なおうとするものであります。
本社団は、営利を目的とせず、会員の拠出と賛助者の特別賛助とによって、地域産業経済の開発を通じて日本経済の発展に寄与することを目的とするものでありますから民法所定の社団法人とするものであります。